彼らが求める物・・・  1 

出会いは運命かそれともただの偶然か


ワンニャー(以下ワ 「未夢さーん、おきてくださいよー」
未夢(以下未 「んー今日は土曜日よ?もう少し寝かせてぇー」
ワ「ダメですよ。今日の洗濯当番は未夢さんなんですから。今日は天気も良いですよー」
未「・・・・・分かったわよ」

そう言うと未夢は布団から出て、ワンニャーは未夢の部屋を後にした。
未夢は手早く布団をたたむと服を着替えキッチンへと向かった。



ルゥ(以下ル「まんまっ!」

キッチンに未夢が入るとルゥは食事をしていたらしく椅子に座っていた。

未「ルゥくん、おはよーw」
ル「あーぃ」
ワ「未夢さんも早く食べてしまってくださいね。冷めてしまいますから」
未「分かってるわよ。いただきまーす」

未夢はルゥが座っている席の向かい側に座り朝ご飯を食べ始めた。

未「ワンニャー、彷徨は?」
ワ「彷徨さんなら、もう外でお掃除してくれてますよ」
未「ふーん・・・・・・・・ん?」
ワ「どうしたんですか?」
未「彷徨と勉強教えてもらう代わりに掃除手伝うって約束してたの忘れてたよぉー!!」

未夢はそう叫ぶと食べるスピードを上げ朝ご飯を全て食べ終えた。

未「ごちそうさま」

未夢は食器を片づけ外へと向かって走っていった。

ワ「未夢さん食べるの早いですね」
ル「まんまっ。きゃーい」



 ( ガラガラガラッ )
未夢が玄関の扉を開けるとほうきを持って掃除をしている彷徨が目に入った。

未「彷徨ごめーん。忘れてたよぉ」
彷徨(以下彷「やっと来たか。ったく」
未「だからごめんってば」

彷徨はため息をつくと、
彷「こっちはだいたい終わったから、本堂の方行くぞ」

そう言いながら未夢に自分が持っていたほうきなどを渡した。

未「なんですかな。コレは?」
彷「遅れてきたんだから、物運びくらいしてくれるよな?」

ニヤリと笑いながら彷徨はそう言った。
未夢は仕方ないという顔をして彷徨の手から掃除用具を受け取った。



2人が本堂へと向かうと突然彷徨が止まった。

未「どうしたの?彷徨」
彷「本堂の前のとこに誰かいないか?」

彷徨は本堂の前を指さしながら言った。
たしかに、本堂の前に誰かいる。

未「ねぇ。あれどうみても倒れてるよね?」
彷「倒れるってより座ってるの方が正しいかもしれないけどな」

2人の言う通りその人物は本堂の前の階段に座っている状態だった。

彷「とにかく行ってみよう」

2人は謎の人物のいるとこへと歩き出した。



彷徨と未夢は目を見開いた。
それもそのはず、本堂の前に居たのは11か12くらいの子供だったのだ。
しかも1人ではなく2人。

彷「おーい。朝だぞ。起きろー?」
未「この状況で言うことってそれかな?」
彷「別になんでもいいだろ」

2人がそんな事を話していると2人が目を覚ました。

?「・・・・ここは?どこだ?・・・」
?「家じゃないことは確かだな」
彷「俺らの存在忘れてねーか?」
?「!?あっスイマセン・・・・・」
未「いいわよ。別に謝らなくても」
彷「俺は、西園寺彷徨。こいつは光月未夢。おまえら名前は?」
「はじめまして。・・・俺は、・・」
「俺は、です」


そう、コレが彼らの出会いだった。

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